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ツーリングマップル2020年版 改訂のポイント  表紙撮影[6]北海道編 by 小原信好

ツーリングマップル2020年版 改訂のポイント  表紙撮影[6]北海道編 by 小原信好

by touring_m@pp1e

更新日:2020年3月12日

デザインを全面リニューアルした2020年版の表紙。しかしその主役がツーリングシーンを想起させる「写真」であることに変わりはありません。むしろ写真をより魅せるためのデザインにしたとも言えます。
その年の「顔」にもなる表紙写真撮影は、各エリア著者ライダー・カメラマンにとっても力の入るもの。天気が悪ければ天気が良い方に移動したり、ひたすら待ってみたり。翌日もう一度チャレンジしたり。苦労して撮って、会心の出来!と思った写真が結局使われなかったり・・・。様々なドラマがその裏にはあります。そんな、今年の表紙撮影にまつわるお話を、各エリア著者に語っていただきました。

2020年版表紙撮影よもやま話:北海道編

ツーリングマップル表紙写真のモデルというのは、通常その地域の取材担当(著者)ライダーが務めている。だが北海道版に限っては私、小原がカメラマンでもあるため

「モデルをやるよりも撮影をしたい」

ということで、毎回、ツーリングマップルの著者とりまとめなど、編集業務を昭文社と協働で担当しているフィネスの清水氏にお願いしている。清水氏もヒゲ面のため、表紙に写っているのが私だと間違えられる事が多々ある。取材中に出会うライダーたちに

「随分、太ってしまったのですね〜」

と言われることも(苦笑)。

取材兼表紙モデルとなるバイクは、清水氏が大洗からフェリーに乗って北海道まで走って来て、そのまま撮影に入る。その後、私が取材で使用し、今度はフェリーの無人搬送で返却する。もしくはその反対で、まずフェリーで無人搬送してもらい、苫小牧港で受け取り、取材で使用した後、清水氏に飛行機で渡道してもらって、表紙撮影。撮影終了後にそのまま乗って帰ってもらう。という流れもある。

今回、他の地域は担当ライダーのモデル的目線での表紙撮影話であるが、北海道版はカメラマン目線での話になる。

 

20年版の撮影地

毎年、表紙撮影地は悩みどころだ。通常は、近年撮影した地域と被らない場所をピックアップして、あとはとにかく晴れている方向へ向かって走る。というのが基本になっているが、今回は、2009年版、2013年版から7年振りとなる「道北」を想定。なおかつ「礼文島」で撮影したいと考えていた。

「島」を撮影地にするリスクは高い。フェリー代金が高額だし、移動に時間がかかるため、貴重な撮影時間が短くなる。そのうえ、渡ったところでもし悪天候だったら…と考えると、なかなか踏み切れない。

そんな次第で島での撮影は長らく実現していなかった。しかし、撮影予定日、礼文島は晴れが続くという予報だったので、今回はそれを信じ、稚内港からハートランドフェリーに乗り込んだ。

 

R版

まさに快晴の礼文島だった。こんなに晴れた礼文島は久しぶりだ。この島には、小さい島ながらも撮影ポイントがいくつもある。しかし1日で撮影を終わらせねばならないため、急ぎ足となった。

「北のカナリアパーク」(59B-4)では、映画の撮影に使われた、「木造校舎と利尻島」という構図の写真を撮る予定であったが、なんとバイクを置きたいスペースが工事中。そのため1枚も撮れず、すぐに撤退…。

「礼文林道」(59B-4)では、利尻島の頂がなんとか見えて撮影成功。

▲礼文林道(59B-4)。向こうには利尻島が見える。

小原が国内でも屈指の絶景ロードだと思っている「江戸屋山道」(59A-2)は、短い区間ながら撮影ポイントが沢山ある。だが一方通行のため、どうしても撮りたい構図はバックショットになってしまう。

▲江戸屋山道(59A-2)

「礼文空港」(59B-2)の丘は、船泊湾とトド島を望む素晴らしい道なのだが、画面がシンプル過ぎてしまう。

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礼文空港の丘(59B-2)

そして今回、表紙写真に採用してもらったのが「船泊湾」(59B-2)である。

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北海道の海とは思えないエメラルドグリーンが美しい湾。この湾の向こうには、スコトン岬とトド島が見える。北海道のイメージカラーは「青」と「緑」だと個人的に思っているので、今回は「青」をテーマにした。

 

通常版

翌日の天気予報は、晴れが午前中までとなっていた。朝一番のフェリーで稚内に戻り、急いで次のロケ地「宗谷丘陵」へ向かう。

今年、通常版の表紙となった、稚内市「宗谷丘陵 シェルロード」(58I-2)は近年、「白い道」として各方面で話題となっている美しい道。砂利の代わりに、粉砕したホタテの貝殻を敷き詰めた真っ白な道は、牧草地の緑と、海の青さとのコントラストがとにかく映えるのである。

その昔、通常の砂利道だった頃から撮影に訪れていた宗谷丘陵だが、貝殻を敷き詰めた時から、

「これは話題になってしまう」

と思い、意図的にツーリングマップルに表記しない時期があった。その後、稚内市が観光資源として公式の観光パンフレットに掲載したため、「宗谷丘陵シェルロード」として記載を復活させた。

現在は、ご存じの通り本当に大人気で、バイクはもちろん、レンタカー、マイクロバスまで進入するようなった。トレッキングしている人もいる。すれ違う場合などには、必ず徐行運転を心がけてほしい。そして、絶対に牧草地には進入しないこと!

もし、進入している人を見かけたら注意するようにお願いしたい。そういう行為が横行すると、そのうち車両通行止め措置がとられる事態にもなりかね無いので。

さて、表紙撮影時は、もちろん我々以外の車両も走っているので、その合間を掻い潜り、清水氏にライディングスタイルを変えてもらいながら何度か往復をしてもらった。

▲白い道ではタイヤのブロックパターンも強調されてカッコいい

「青い海に浮かぶような構図」を探して、撮影ポイントを少しずつ移動して、もう一つ別なアングルを撮影しようと思った矢先、2日間いてくれた「写真の神様」が

「もう、いいだろ?」

と言って去って行った。先ほどまで道を白く照らし、海の青さを際立たせてくれていた日差しが一瞬で無くなってしまったのだ…。これをもって、私の撮影テンションも終了したのであった…。

「お疲れ様でした」

と清水氏と挨拶を交わし、帰途についた。

清水氏は30年振りの礼文島訪問にとても満足していた。そして、21年版の撮影場所をどこにするか、以前撮影できなかった場所でリベンジするか!と盛り上がるのであった…。

 

筆者:touring_m@pp1e

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